債務整理がすすめられる目安は年収の何%以上借金がある場合?

債務整理がすすめられる目安は年収の何%以上借金がある場合?

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2018.07.05

任意整理は年収の何%の借金からすすめられるのか?

任意整理とは?

債務整理のうちに真っ先に考慮するのは任意整理です。任意整理は、取引開始時に戻って、利用制限法の上限金利(15~20%)で計算し直し、借金を減額します。その上で原則元本のみを3年程度で支払っていく内容で債権者である金融機関と和解をし、支払っていきます。

利用制限法の上限金利で計算し直した場合に、過払い金が発生していれば、過払い金請求を行い、借金がなくなるどころか、過払い金が戻ってきます。

任意整理は、手続きにどの債権者を含めるかを自分で決めることができます。ですからクレジットカードを残しておきたいときは、クレジットカード会社を債権者に含めずに任意整理を行うなどの処置が可能です。

任意整理がすすめられるのは年収の30%以上の住宅ローンに充てるとき

司法書士や弁護士に任意整理がすすめられるかは、年収だけで決まるのではありません。ローンの種類にも寄ります。住宅ローンや自動車ローンは比較的金利が低く設定されています。分割払いの回数も多いです。しかも住宅や自動車は財産ですので返済が滞った場合に売却して返済に充てることも可能です。よって消費者金融やカードローンの負債とは違います。

住宅や自動車のローンの場合、年収400万円以下での30%以上、年収400万円以上で35%以上を返済に充てているようだと任意整理を考えた方がよいとされています。年収が500万円の場合、1年に住宅や自動車ローンに充てられる金額は、175万円までになります。

どれだけ慎ましく生活していても、年収が500万円で、1年に借金を175万円以上返済している人は苦しいでしょう。年収500万円といっても、健康保険や年金などを差し引けば、手元に残るのは約400万円です。

手取り月収は33万円ほどです。175万円を単純に1か月分に換算するために12で割ると、14万5,833円です。33万円から14万5,833円を引き、さらにそこから住居費用を引けば、生活が苦しくなるのは容易に想像できるでしょう。

消費者金融やカードローンなら年収の20%以上の借金で認められる

消費者金融やカードローンの場合は、1年あたりに借金返済に充てられる金額はもう少し低くくしなければなりません。消費者金融やカードローンは住宅や自動車ローンに比べ、金利が高いからです。

消費者金融やカードローンの場合、1年の返済金額が、年収の20%を超えたら任意整理を考えた方がよいとされています。年収500万円の人であれば、100万円借金返済に充てている人は債務整理を考えた方がよいでしょう。

任意整理の手続きを行った場合に、消費者金融やカードローンの場合は、1年の返済額が20%を超えていれば認められる可能性が高いです。

年収がある程度あっても任意整理が認められない例

現在の年収で再建計画の通り支払い可能か

年収がある程度あっても、司法書士や弁護士に債務整理の方法として任意整理ではなく、個人再生を進められることもあります。個人再生は裁判所に申立することで、認められれば概ね借金を1/5にできる制度です。

司法書士や弁護士が判断するのは、任意整理を行った場合に残りの金額を3年間支払い続けられるかです。例えば、任意整理を行って、残額が120万円残ったとします。それを3年で支払うとなれば、36で割って、1か月あたり約3万3,000円です。

債権者となっている金融機関は3か所だとしましょう。1件当たり4万円を任意整理の手続きの料金として支払えば、月々の支払い額は約3万7,000円になります。

あとは、この約3万7,000円を毎月支払っていけるかです。1人暮らしで月に手取り20万円であれば、支払い可能と司法書士や弁護士が任意整理の手続きを進めるでしょう。

しかし家族がいる場合は違います。妻や子どもがいる場合では、月収が30万円あってもこの金額を支払い続けるのは難しいと判断されるかもしれません。その場合は、個人再生の手続きをすすめられるでしょう。低所得者は安定した収入があっても、任意整理をすすめられないことが多いでしょう。

失業していれば任意整理はできない

任意整理の手続きは安定した収入が将来見込めるかが重要です。ですから一時的であっても任意整理の手続きのときに失業していれば、任意整理の手続きを進めることはできないでしょう。自分が無収入でも配偶者が安定した収入があれば、任意整理の手続きをすることは可能です。実際に多くの専業主婦の人が任意整理を行っています。

アルバイトやパートは任意整理を受けられない可能性が高い

将来に渡って安定した収入が条件でなければ、任意整理を行うことはできません。そのためアルバイトやパート、契約社員といった非正規雇用で雇われている人の場合、任意整理を受けられない可能性が高いです。年金生活者も安定した収入が見込めるものの、任意整理を受けられないでしょう。

水商売などの職業

水商売は安定した高収入が実際にはあったとしても、将来的に継続して収入があるかという点で裁判所に疑問に思われてしまいます。水商売の人の任意整理を受けていて、それをキャッチコピーにしている司法書士や弁護士もいますが、多くはありません。

多くの司法書士や弁護士は、任意整理ではなく、個人再生や自己破産といった他の債務整理をすすめるでしょう。

その他債務整理に関する目安となる数字

消費者金融やカードローンの借金が年収の30%以上で自己破産

消費者金融やカードローンの借金が年収の30%以上を超えて借金返済に充てなければいけないとき、自己破産をすすめられる可能性があります。もちろん司法書士や弁護士は、債務者があまり不利益を被らずに生活を立て直すことができるよう手続きをすすめます。そのため任意整理、個人再生、自己破産の順番で考慮するでしょう。

しかし任意整理を行い、途中で再建計画に基づいた支払いが難しくなり、結局自己破産の手続きをするとなれば、支払うために努力した期間は無駄になってしまいます。最初から自己破産して、早く生活を立て直し方がよかったことになります。そうならないために、最初から自己破産をすすめられるのです。その目安が年収の30%以上を借金返済に充てなければならないときです。

借金の総額でいうと年収の1.5倍は債務整理

消費者金融やカードローンの借金総額でいうと、年収の1.5倍の金額であれば、返済は不可能に近いとされています。債務整理がすすめられるでしょう。年収500万円であれば、消費者金融やカードローンの借金総額が750万円を超えれば、債務整理をした方が生活をいち早く再建できます。

住宅ローンは年収の5倍を超えると債務整理

住宅ローンは金利が比較的低いといっても、年収の5倍を超えるようだと債務整理を考えた方がよいでしょう。もちろん最初から年収の5倍を超える金額の住宅ローンを組む人はあまりいないでしょう。

しかし転職したり、会社の業績が悪くなったりして年収が下がることが考えられます。家族が働きに出るなどして世帯自体の収入を増やして乗り越える人もいますが、年収がガクっと下がってしまったときには債務整理を行うのも生活を再建する1つの方法です。

任意整理や個人再生なら家を維持して手続きを進められます。任意整理の場合、任意整理の債権者に住宅ローンの債権者を含めずに手続きを行います。個人再生の場合も、住宅ローンはそのままで残りの借金を減額してもらうことが可能です。

年収と借金を支払っている割合で債務整理を考える

債務整理を考える目安は、年収だけではありません。年収のうち、年間で借金に充てられる金額の割合も考慮します。住宅や自動車のローンの場合、年収400万円以下での30%以上、年収400万円以上で35%以上を返済に充てていれば、任意整理を考えた方がよいでしょう。

消費者金融やカードローンの場合、年収の20%以上を返済に充てていれば、司法書士や弁護士に任意整理をすすめられます。任意整理は安定した収入が定期的に見込めなければ手続きできません。アルバイトやパート、水商売の人は司法書士や弁護士に手続きを断られることもあるでしょう。

他には、年収の30%以上を消費者金融やカードローンの返済に充てているようなら自己破産も視野に入ってきます。借金の総額が年収の1.5倍を超えたら、早く債務整理を考えた方がよいでしょう。債務整理は時間もかかりますので早めに司法書士や弁護士に相談してください。

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