年金担保融資について

年金担保融資について

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2018.07.05

年金担保融資について

年金担保融資とは

年金担保融資制度とは「独立行政法人福祉医療機構」(WAM)が運営している制度であり、「厚生年金」「国民年金」といった年金を担保にして融資することを指します。融資で借りたお金に関しては、介護用器具の購入費などの福祉や入院費や手術費などの医療、さらには冠婚葬祭から家具家電などの生活必需品まで、さまざまな範囲に自由に使えます。

年金担保融資に申し込む場合、申し込みから審査、さらには融資の実行までおおよそ1ヶ月ほどかかることが多いです。

年金担保融資で借りられる金額

融資が実行される場合、貸付金額は10〜200万円の間で自由に設定することが可能(1万円単位)。ただし、融資を受けるには金額以外にも「受給年金金額の0.8倍以下」「1回における返済額の15倍以下の金額」といった条件があるので注意しなければなりません。さらに借り入れの際は、連帯保証人も必要になるので注意しましょう。

基本的には収入が安定している親族などがおすすめ。ちなみに「信用保証制度」を利用すれば、連帯保証人をつけずに借り入れることも可能。その場合は、年間で1.82%の保証料を支払う必要があります。

年金担保融資の貸付条件について

年金担保融資を受けるには、まず公的年金を受給している人に限られます。また受給者の中でも、以下の年金証書のどれかを持っていない場合、融資が受けられないこともあるので注意してください。

  • 国民年金・厚生年金保険年金証書
  • 労働者災害補償保険年金証書
  • 船員保険年金証書
  • 国民年金証書
  • 厚生年金保険年金証書

そのほかにも、「年金される支給額が全額停止していない」「生活保護を受給している」「現状届もしくは定期報告書が提出されていない」「同じ年金において借り入れ残高がある」といった場合は、融資が受けられない仕組みになっています。

年金を担保にできるのは、公的機関のみ

年金担保融資が受けられるのは、「独立行政法人 福祉医療機構」もしくは「日本政策金融公庫」の2つ。年金担保融資は、基本的に国のローンにあたります。それ以外の金融機関における年金担保融資に関しては、どれも違法にあたるので注意しなければなりません。

融資に必要な書類

年金担保融資を申し込む際、必要になる書類はかなり多くなるので注意が必要です。上記でご紹介した「年金証書」はもちろんのこと、必要になる書類は以下の通り。

  • 借り入れ申込書(各金融機関で受け取り可能)
  • 年金支給額の証明書類(年金振り込み通知書・年金送金通知書・年金支払い通知書・支給決定通知書といった書類の中から最も新しいもの)
  • 実印、印鑑登録証明書
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、個人番号カードなど)
  • 資金使途に関する確認資料(領収書や請求書など。融資額が10万円の場合は不要)

年金担保融資の返済について

返済方法

返済の際は、受給者が支払いにいく必要は基本的にはありません。独立行政法人福祉医療機構が、年金を支給している機関から直接返済額を受け取る仕組みになっています。返済額の最低額は1万円で、上限は毎月の支給額の3分の1まで。融資を受けた人はこの範囲内で自由に返済額を決めることが可能です。

返済する場合は、できるだけ余裕を持って返済できるプランを立てなければなりません。ちなみに、金利は1.9%と非常に低い金利で借りられますよ。

返済期間は延長可能

上記のような形で毎月自動的に返済されますが、病気もしくは配偶者の死去といったやむを得ない事情があった場合、返済期間を延長することが可能。貸し付けの始まった日から数えて、一律3年に延長してくれます。さらに最低返済額に関しても、1万円以下に変更可能(1000円単位)。どうしても返済期間を延ばしたい場合は、申し込んだ金融機関に相談してみてくださいね。

契約者が亡くなった場合

もし年金担保融資を利用している人が亡くなった場合、残った借り入れ額については連帯保証人が返済することになります。連帯保証人が子供の場合、たとえ相続破棄しても支払いはしなければならないので注意してください。ちなみに連帯保証人を設定していないケースであれば、遺族が支払う義務はなくなります。

債務整理をすると年金担保融資はどうなる?

債務整理をすると年金担保はなくなる?

債務整理は借金を解決するのには有効な手段です。ですが年金担保の支払いが厳しくなり債務整理をしたとしても、年金担保はなくなりません。年金担保融資は、年金受給者が毎月受け取る年金を担保にすることによって借り入れたお金です。

ですので、たとえ債務整理をして借金をすべてゼロにしようと思っても、年金担保融資を受けている場合、融資額を全額返済し終わるまでは年金受給額から天引きされることになります。このことを知らずに借りてしまうと、後々自分を苦しめることになりかねないので、融資を受ける際はしっかりと検討する必要があるでしょう。

年金担保融資によって破綻している高齢者は増えている

上記のように、自己破産をはじめとした債務整理によって年金担保融資が消えるわけではありません。最近では、年金担保融資によって生活破綻してしまう高齢者の数が増えてきました。年金生活を送っている高齢者の収入は多くないうえに、医療費など他の場面で支出が多くなりがちなことも理由のひとつ。

それだけではなく、公的機関以外のいわゆる「闇金」といった違法貸金業者が、高齢者を騙して融資させるケースも多々あります。基本的に年金を担保にできるのは2つの公的機関のみ。こうした悪徳業者に騙されないためにも、年金担保を借り入れするには最善の注意を払わなければなりません。

年金担保の融資を受けると生活保護は受給できない

年金担保貸付があると、生活保護も受給できなくなります。もし少ない年金額から天引きされて生活に支障がでるような場合、生活保護の制度を利用したいと思うこともあるでしょう。しかしながら、生活保護は国からの財源でもあります。

受給したお金をそのまま借金にあてることは好ましくないという考えから、生活保護の受給が認められないことも。年金担保の融資を受ける際は、生活保護が受けられないリスクもしっかりと踏まえておかなければなりません。

年金担保融資以外でも借り入れすることは可能

このように、年金担保融資を受けるときはさまざまなことに注意する必要があります。中には「年金担保融資を受けるのが怖い」と感じている人も多いはず。実は、高齢者が借り入れできる方法はほかにもさまざまあります。具体的な借り入れに関して、以下の方法が挙げられます。

  • カードローン(年齢の上限が64〜69に設定されていることが多いので注意)
  • 質屋(金利が高いことが多いので注意)
  • フリーローン(「シニアライフローン」ともいわれています)
  • リバースモーゲージ(存命の間は返済の必要なし)
  • 生活福祉金貸付制度(連帯保証人を立てれば無利子で借り入れ可能)

借り入れを考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

債務整理に関わらず年金担保融資を受ける際は注意が必要

返済の目処をしっかりと立てることが重要

年金担保融資をもし受けようと思っているならば、しっかりと返済の目処を立てることが必要不可欠になります。上記でもお伝えしましたが年金担保融資を受けた際、もし債務整理を行ったとしても消えるわけではありません。借金を完済しない限り、一生年金受給額から天引きされることになります。

それだけではなく、年金担保融資を受けると生活保護も受けられなくなることも。さまざまなリスクが伴うので、最新の注意を払いながら返済のシミュレーションをしっかり考えなければなりません。

生活福祉金貸付制度の利用もおすすめ

年金担保融資以外にもさまざまな借り入れ方法がありますが、その中でもとくにおすすめしたいのが「生活福祉金貸付制度」。実は年金担保融資事業は近いうちに廃止される予定になっており、貸付条件や返済額などが優れている生活福祉金貸付制度への移行が徐々に進んでいます。

この制度は各都道府県における「社会福祉協議会」が扱っているので、気になる人はぜひ相談してみるのもいいでしょう。

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